琴奨菊5月場所は8勝7敗。きらりと光ったところは随所にあった。

菊関は前頭5枚目で勝ち越し。来場所は二枚目か筆頭です。

菊関は、5月場所は8勝7敗でした。

春巡業は、ばて気味で参加。トレーニングらしいトレーニングは3回ほどでした。

 

トレーニングの一回目はただただきつそうでしたが、二回目からは出力が光る場面がいっぱいありました。

しかしそれ以上によかったのは体の動き。どの動作をしても出力の方向性が、漏れなく加わっているのです。

何キロを何回したとか、どの重さが上がったとかそういうのではないです。動作の一つ一つの、集約性が確実に良くなっています。

 

菊関の動き、方向性のレベルは過去最高になっている

本場所でも随所にその動きがありました。古武術を覚えてからはそれが毎場所毎場所レベルが上がっています。

バーベルやケトルベルの数値的なものをいうとやはり、何回も言ったとおり優勝した次の大阪場所の数値がべらぼうに高いです。

しかしその時は筋肉を頼ってあげていたのが、今は、骨や関節、そして動きの中の無駄を省いて、すべて伝える意識で相撲を取っています。

相撲のうまさ的なもので行ったら過去最高レベルかもしれません。

 

前軸と後軸

昔の相撲も見て感じたこと。

昔→優勝まで。 とにかく前に出る相撲。前軸一辺倒

 

ここで前軸という言葉が出ました。前軸とは、胸骨から恥骨に走っているライン。逆に後ろ軸は背骨ラインです。

前軸は、角度がついていると前に圧力をかけやすいです。しかし後軸は背中がたっているときに、振りや壁みたいなイメージで前に行けます。

 

 

そして今では、後ろ軸が使えるようになりました。土俵際残せる事や、あっという間の投げを打っているのは後ろ軸の回転運動です。

そしてガブリは、角度がついて隙間があるときは前軸の方が、前に行けますが、胸が完全にあって反っている場合は背骨を意識して、腹を出すイメージの方が前に行きやすいです。

 

それが菊関両方できるようになりました。そして相撲は、前軸有利と思いきや、対戦相手に応じて、前軸有利や後軸有利。そして、この場面では前軸、あの場面では後軸と刻々と変わります。この判断というか感覚が菊関よくなってきました。

 

ただ立ち合いの時はやはり少し賭けみたいなもので、前軸で当たると前には押せるが、その後の展開が難しいのと変化を食らうとまず残せない。

後軸は先手を許してしまうが、残しやすく体制を取った後が強いです。それを立ち合いの時にどちらを選択するか。それの判断がその場所の命運になってきました。

 

横綱戦で相手が変化や揺さぶりをかけていることは、普通に立てば負ける可能性が大いにあるということ。

今場所の横綱、白鵬戦、鶴竜戦はどちらも、勝てる可能性がある相撲でした。

まず白鵬戦。待ったを横綱がしましたが、ヤバいと思ったときは横綱は確実に待ったをします。そして二度目は早立ちで勝って、菊関を退けました。あの場面は菊関が待ったをしないと。そういうずる賢さは、横綱は大の得意です。

宮本武蔵は、大人数で立ち向かうとき、まず逃げるのだそうです。そして一対一になって勝てると思ったときにバサッと切って、また逃げて一対一になって切っての繰り返しとの事。菊関に、待ったができれば・・・。

 

そして鶴竜戦は、完全に相手がヤバいと感じていました。そしてあのように変化をしたのでしょう。菊関が前軸で本気で行くぞと思ったときは、たぶん他の力士は恐怖感があるように思われます。その土俵の中での察知で、まともはやられるから回避策を打たれるのではと。

相撲に変化はありといえばありなので、そこは仕方ないですが、普通は横綱は受けてくれるだろうと思ってやるので、その横綱が変わるぐらいだから、何か横綱は危ないと感じたのでしょう。

 

いらない負けは、勢戦。これはもったいない。選択ミスと思い切りがあれば勝てていました。

最終日の妙義龍戦は、この日千秋楽の朝、苦楽を共にした、琴健勢君の断髪式が部屋でありました。写真で見る限りでは平静を装っていましたが、12年間一緒にいた人物で、本当に共にした人物です。ショックなわけがないと思います。たぶんメンタル的なものが少しあったように見えました。

 

今後の展開

そして名古屋場所に向けてです。トレーニングと稽古。これがミックスできたらいいところ行くと思います。

たぶん大きな始動は再来週になりそうなイメージです。菊関も34なんで、コンディションを見ながら。ただ稽古をしだすと最近の菊関はがっつりやります。連合稽古前にはトレーニングきついのを3回はやる。連合終了後は1回やりたいですね。

メニューは何でもいいと思います。菊関は今は何でもこなせます。ガツンと芯を入れたらオッケーです。動力の方向性は毎場所さらに良くなっています。

 

あとは前軸と後軸の使い方と、どのときどちらが有利かを本能的に知る事。これができればいい勝負します。

5月場所久しぶりに上位から外れて星量産できるのかと思いきや、結局はいつもと対戦相手同じでした。来場所は早々に大関戦、横綱戦、三役戦と続きます。

今場所までで言えば、飛びのけているのは栃ノ心関。メンタルも含めて総合的なのが鶴竜関、少し後ろに白鵬関でした。

菊関に前の出力と、今の出力のうまさがあれば優勝はあり得ます。絶対あり得ます。

 

そこに向かっていけるように、来場所もはっぱかけますので、皆様よろしくお願いします!。