ほとんど逃げのS級特進!本格派大型先行の誕生!!
とにかく強かったです。去年デビューして、すぐにA級2班に特進しました。
そこからは約半年間苦労しましたがレースを覚えていき、そして自転車の乗り方もさらに洗練されてきて、今年の春先から大きく開花。
そしてもう夏になるといつ特進するかという雰囲気になり、今回見事9連勝でS級特進しました!レースっぷりは脇本選手のごとく徹底先行です。
野口選手はハンマー投げの日本王者。2015年の日本選手権優勝者です。この優勝する半年前より、グッドコンディション入りしました。
適性試験は、8kp20秒では201回転の1270Wほどのお化けみたいな数字で競輪学校入り。そこから自転車に競技を転向してからは、自転車の転がりにたいして、力を抜くというところで苦しみました。
しかし考えて行動する、野口選手の得意な分析力で一歩ずつ前進し、みごとS級を勝ち取りました。
野口選手の大学時代。フィジカルはそこまで強くないが、ハンマー投げという動力を考えながらすることで一気に開花!
野口選手は、ハンマー投げの日本王者ということでとてつもないフィジカルかと思いきや、びっくりするほどではありません。
大学生のころ80kg中盤ぐらいの体格。身長は180センチほどです。投擲種目特有のバーベルを用いたウエイトトレーニングがめちゃくちゃ強いと思いきや、そうではありません。
話を聞くと、スクワット180-190㎏ほど、しかし、地面をつかんでから上に投げるクリーンは、120-130上げていたとの事。
このころから野口選手は、とにかく力だけに頼らず、どのように地面反発をもらえるか、動力を自分にもらえるか、物に伝えられるかを研究していました。
特にハンマーになると遠心力でハンマーを振ると常に動きます。
振り下げるほうにパワーを伝えたほうが、ハンマーは乗るのか?その時地面や骨はどのような感覚かなど、感覚の話になると電話すると1時間では切れないことも多々あります。
自転車に転向した時に、自転車は慣性でどんどんドンと上がっていきます。自分で力を起こすこともありますが、流れを使って力を抜いた方が早くなることもあります。
そこのところに野口選手は苦労しましたが、もう大分つかみました。
自分の意志を貫く男、野口裕史選手。タイトルホルダーという大目標に向かって。
野口選手はかなりの頑固です。話は本当によく聞きますが受け入れるかどうかは全くわからないです。
今回野口選手は特に先行というものにこだわっていました。なぜ先行にここまでこだわるか僕にもわからないくらいですが、恐ろしいぐらいにこだわっていました。
野口選手は話はものすごく聞きますし、自分で理解しようとします。しかし受け入れるかどうかは全くわかりません。
今回の特進ですが、これでも野口選手を見る他の人から見たら、まだ遠回りしてるぐらいに、見える人もいるでしょう。
勝ちにこだわっていません。自分の競走にものすごくこだわっています。
ちなみによく来てくれるアドバイザー、佐々木豪選手は全く逆で、自分の競走よりも勝ちにこだわっています。
どちらがいいかは人それぞれですので、いい悪いはありませんが、僕なら勝ちたいので勝ちにこだわるほうです。
強さは抜群、フィジカルも今の競輪界では一番と思います。見据えるのはタイトルホルダーでしょう。その資格は十分にあります。
たぶん意識しているのは今の脇本選手や、世界一の外国人のグレーツアー選手と思います。それになれるかどうか。
これは僕の願望ですけど、野口選手は時間がありません。もう35歳です。地力は確実に続けると思うし、番手戦をやるような性格でもなく器用さもありません。
願望としては、逃げでもまくりでも、とにかく勝てると思うところからバンバン仕掛けてほしい。それに尽きます。
逃げで残れるなら逃げる。まくりの方がいいのならまくる。とにかく勝ってほしい。それに尽きます。
今日からS級ですが、新人と思わず10年選手のようなずぶとさで行ってほしいと思います。野口君優しいから、何でも空気読んじゃうから・・・・。
とにかくここから望んでいたS級の舞台です!レースが危なくなるから落車には気を付けて頑張ってください!!