出力がMAX付近の力を出すと、ほぼその状態に戻すにはそれなりの時間がかかる。
私はパワーリフティングの選手で現在、全日本選手権1週間前です。
並行してダッシュの練習をしていますが、コンディションで数字の差がはっきりわかれます。
どのスクワット、ベンチプレス、デッドリフト、ギリギリの重量をして、特に粘ってあげた時多大なダメージです。それを食らうと、ウエイト系はもちろんですが、走りでも全力は多大なダメージを負っています
わたしは100mの歩く歩数でその日のコンディションを計っています。
- 110歩以内 絶好調
- 110-120歩 好調
- 120ー130歩 普通
- 130-140歩 不調
- 140歩以上 絶不調
です。ほぼこのとおりになります。
なぜ歩く歩数で変わるのか。歩きとは、色んな筋肉の動きの複合体です。神経伝達の複合体でもあります。
もちろんどこかの筋肉が張っていて動きづらい、なんか動きがのそのそするという時は、筋肉のダメージか腱のダメージ、そして神経回路のダメージです。
それが簡単に素直に出ています。
ダメージは筋肉だけではない。腱、靭帯、神経回路である。

トレーニングや、競技で世間は筋肉だけに囚われすぎだと思います。
例えばこんなことがありました。我がジムに練習に来ているトレーニング生。
腕立て伏せが7回しか出来ませんでした。
そこでゴムバンドで補助して腕立て伏せを30回させました。
そして次は何もなしで腕立て伏せ。助言で、「ゴムバンドであげてもらっているイメージでやってみろ」と指示。
いきなり7回から20回になりまだ余裕がありました。
これはゴムバンドで上がってイメージをしろ言うことで、実際にゴムバンドであげてもらっているイメージが、実際は胴体の神経や筋肉が刺激されて、腕立て伏せに対する動作を覚えたためです。
筋肉が強いとか弱いでなく、体がやり方を覚えた迄です。
実際に動きが眠っているところが無数にあります。
前項には歩きの歩数で調子を計っていると描きましたが、一番顕著に出るのはやはり歩きです。歩きは色んな動きの集合体です。
誰でも測れる、単純な診断になるのでみなさんも実用してみてください。
ちなみに僕のベスト付近の、走力です。長距離は、あえて乗せません。長距離は能力以前に時間に対する、体重の衝撃で、あまりタイム差が僕は出ません。
- 50m 6秒7がベスト 6秒台が出れば好調 不調時は8秒は絶対超える
- 100m 12秒8がベスト 13秒5以内が出れば好調 不調時は16秒台
200m300m500mはごまかしが結構効きます。なぜかと言うと走っている時間が単純に長くなるので、その中で動作修正の余地があるためです。
- 200m 26秒8がベスト 28秒5以内は好調 不調時は31秒以上
- 300m 45秒1がベスト 48秒以内は好調 不調時は52秒以上
- 500m1分36秒がベスト 1分38秒以内は好調 不調時は1分45秒以上
走りは確実に秒数に出ます。これは筋肉のダメージもありますが、ウエイトにしろ、走りにしろ、限界に近いことを繰り返すと、神経回路の速度が確実に落ちます。
司令の速度が落ちる、筋肉自体が疲弊している。腱や靭帯が弾力が無くなるなど複合したもので、能力が落ちます。
回復期はどうしたらいいか。そこでケアやドリル、負荷のない運動である。
とにかく日本人は頑張る傾向にあります。
試合の日は根性で乗り切る以外にありません。しかし試合出ない日は根性の無駄遣いは得策でないです。
先程も言ったように体がシャキッとしない時こそ、ドリルです。
YouTubeで、「陸上 ドリル」を検索してみてください。沢山出てきます。
陸上のドリルは、全力でやるものでなく、「体の動きを正しく、無理なく、前に進む効率ををあげるもの」です。
陸上にドリル以外には、例えば空手の型とか、シャドーとか色々あると思いますが、とにかく動作を深く掘る時間です。
動的ストレッチや、軽いジャンプなどもそうでしょう。
正しい動作そして自分に合った自分だけのオリジナル動作の創設こそ、新たな成長のきっかけです。
本気の練習なんて、毎日できるものでないし、よくボディメイクの部位部位トレーニングで、足や胸など分割したやり方がありますが、ただワークアウトして壊すだけならそれでいいです
しかし動作となると、足だけと思っても、何らかの形で肩も腕も胸も使っています。
できない時は、
- 動作の練習
- 積極的なケア
- ケアは負担のない運動
- ケアは温泉・風呂系統
- ケアは睡眠・負担の無い食事
- ケアはマッサージや鍼など
このようになると思います。
根性は試合だけ、練習は科学的に、事実に基づいてやられた方がいいでしょう。