勝負事の真髄を1番知っている男。横綱白鵬。逃げることを1番知っている男。
日本の大相撲の世界、スポーツの中ではかなり特殊なスポーツです。
700人ほどの大相撲の世界、横綱に君臨するのは2人。白鵬と鶴竜。他のトッププロ選手と比べて、大きな違いがあります。
- 毎場所優勝、もしくは優勝争いを求められる
- 常に進退という言葉がついてまわる
- 特に前半負けが込めば、進退がついてまわる
- 受けて立つという姿勢を世間から求められる
- 番付降下はない。大関以下は降下がある。大関以下は自分の気持ちで引退できるが、横綱の引退は世間で空気を作り上げられる。
普通弱い選手が引退を組織から言い渡されるが、大相撲は逆で、
大関以下は自分の意思、横綱は世間の意思となります。ここが大きな違い。
後、横綱は当たる相手が番付上位15人と決まっていて、大体小結→前頭→関脇か大関→最後に横綱です。
この小結が曲者で、特に現代相撲はとにかく研究していて、横綱のくせを探そう探そうと必死です。
必死で上り調子の力士が多いので、特にスロースターター横綱は序盤5日間が非常に危ないです。
もう後半5日間は大関以上に対戦と終わりに近く、場所は完走出来て星が纏まっている状況なので進退という言葉は大体消えています。
しかし前半は基本横綱から見れば下位で、それもその下位が実力伯仲し、勝ってやろうという気構えで対策打たれた上でやってくる。
それも負けが込めば「限界か?気力を失ったか?」とすぐに進退ムードをチラつかせて、世間が追い討ちをかける。これはとてもメンタルが削られます
こういう大相撲システムを1番知っているのが横綱白鵬です
必ず休む時は前フリがあります。
びっこを引いたり、痛めた仕草をする。
親方に今はこんな状況だと、本人でなく親方に言ってもらうなど。
立ち会いも力が落ちてきたら、かち上げからのエルボーや、奇襲作戦に出るなど。
全ては「勝つため。負けが見込まれる時は逃げて退散する」です
逃げればとりあえずその時は首は取られません。
負けがほぼ確実の時に、思い切ってやろうと行くとやはり負けるし、負けて許される立場なら負けるが、負ければ引退をさせられてしまうからです。
白鵬はよくこの言葉を言います。
「負ければ死だから。」
これは横綱は負けられないシステムを知っている、理解しているからです。
昔はスポーツという概念がなく、戦いは戦で生死が絡みます。
戦ってしまえば、勝=生き残り。負け=斬られて死亡です。
スポーツは「負けが許されます」
負けても何度でも再挑戦が認められます。いわばやめない限り続けられます。
しかし戦は負けたら死亡なので、闘いには慎重に。大相撲は横綱のみ進退が世間に移るので、万全でないと出られないとなります。
そのシステムを完全に自分で理解、そして躊躇がないのが白鵬です。
並のメンタルならとっくに横綱をやめています。
勝つということは、よく言えば研究、悪くいえばズルをする事。強いは勝つ確率は上がるがイコールでは無い。
大関朝乃山がいます。
強い、大きい、優しい、謙虚、受けて立つ、相撲が大きい
良いところばかりです。大相撲の業界でいう、品格抜群です。
ただ勝負事になるとやっぱり甘さが出ます。
なんせ受けて立つ、自分の力を出す、正々堂々とする事を心情としています。
多分見る限りでは
「自分が負けるのは弱いからだ」と思っていると思います。
素人の僕から見てもそうですが、玄人の業界人がみても
「優しすぎて勝負事に徹していない」と思っている方が多いと思います。
勝つ確率をあげるには単純に二点です。
強くなるとズルをする。(ズルはルール内)
これだけです。その業界の常識で常識に逸れるのは大体ズルに当たりますが、そのメンタルがあるか?それに尽きると思います。
強くて勝つのは勝率は上がります。
しかし大事なところで負けが多い。それは正々堂々とするほど
- 勝つプレッシャーが大きい
- 相手に研究されて、勝つ確率が逆に下がる
- 手段が少なすぎる。自分で手段を狭める
です。ましてや上位に行けば行くほど、単純に相手が強いです。ちょっとした隙で負けてしまいます。
それでノン対策、ましてや相手に出方を知られると、対策が打たれやすいです。
全てはその人の気質で、その気質が勝負事にマッチした気質の人はやはり勝つ率が上がります。
世間がトップと思われる人はテレビの人で頂点のみ。普通の人は「自己ベストか、やれなかったことが出来た時」が勝ち!
世間一般の我々は、勝つということは
- 単純に試合や競技で勝った時
- 自己ベストを出した時
- やれる、やろうと思ったことが出来た時
- できないことが出来た時
です。また勝ちというのはその人の自由思料で
- 勝ちだと思ってたら勝ち
- 負けだと思っていたら負け
です。勝った負けたは自分の意思で決めれるということです。
弱い相手に勝っても内容で負けたと思えば負けになるし
強い相手にズルして勝ったら、ズルして勝ったと思うのか、勝つべくして勝ったと思うのか
負けても、これは自分に勝ったと思えたら自分の中では勝ちです。
世間で言う勝敗、厳格に勝ち負けは分けられますが、自分の勝敗は自分で決めれるということです。
僕が思うのは基本勝ちはとても大事な事だと思います。
勝つ事で自分を肯定し、自信を持ち、勝った興奮でより一層努力や練習、対策。そしてステージが変わります。
ですので楽しもうとかよく言いますが、勝つ事を楽しんでいただいて、負けた時は冷静に分析して、次は勝つように対策を打って欲しいのです。
勝ち癖はとても大事で人生を豊かにします。
負けが続く競技ややり方は、疑心暗鬼になり迷いが生じます。
負けて得るものも沢山ありますが、基本勝つための材料になるかは自分次第の考え方です。
子供を見ても勝ったら喜んでいます。単純にそういう事です。
勝つことは
- 強くなる事
- 対策を打つこと
- 負けが見込まれる時は退散すること
- 奇想天外な手を打つこと
こんな感じかと思います。
ちなみに私は全日本パワーで3位でした。
これはもう僕自身これ以上の成績を見込めないので勝ちと思っています。
今年の力餅の3位を出したことがない数字なので勝ちと思っています。
しかし世間的には3位は負けだし、上があります。
力餅で絶対王者段さんがいます。大山寺14連覇中、力餅大会優勝49回です。
しかし僕は隙があると思っていて研究しています。
来年は段さんを倒し、名実共に勝利しタイトルを獲ると、僕は決意しています
段さんとフィジカル、経験どれも負けますが、勝負事は、強さ=勝ちでは無いということを証明したいです。
皆さんも色々な分野でぜひ「勝ち」に行きましょう。